7月某日 整える

心斎橋に行くと、必ずといっていいほど、整形顔の人を見かける。
私の考える整形顔というのはつまり、口元から頬の辺りが突っ張っていて、つるっ、てかっ、としていて、目はぱっちりしているはずなのになんだか細く感じられ、そして鼻はこう、はっきりしているというか、主張が強く、ぐいっとしている。そんな顔である。ちょっと河童に似てる。

もちろん、その人が整形手術を受けたかどうかは知らない。それが地の顔かもしれない。さらに言うなら、個人的には整形だろうが豊胸だろうが、しようが、しまいが、そんなもんは個人の勝手だ、と思っている。天然もの至上主義、みたいな考え方はどちらかといえば好きではない。自分がしろといわれれば、顔にメスを入れるのはいやだが、しかししたい人、それで人生が楽しくなると思う人は、すればいいと思う。だから整形自体が気になるわけではない。

ただ、その手術なりなんなりによって生まれたものが「整形顔」としかいいようのない、ある種量産型の顔になってしまう、それはいいのか、ということである。それは「美」なのか、ということである。

そういえば、とある美容整形クリニックで働いている女性たちは、みんな同じ顔をしているらしい。こんな怖い話はない。

そして心斎橋に行くたびに見かける整形顔の人は、毎回別の人なのだろうか。それとも同じ人なのか。本当にすごく似てるんだけど。ときどき、俺にしか見えていないもの、「霊」的ななにかなのかもしれないと思うこともある。


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